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掲載日:25.03.05
流通経済研究所/農産物と日用雑貨の輸送をマッチング
~共同物流&モーダルシフトの実証実験
流通経済研究所は、農産物の出荷情報と加工食品・日用雑貨の物流情報を連携させて、業界の垣根を超えた共同物流の実証実験を実施しました。具体的には、宮崎県から東京へ農産物を輸送するトラックの戻り便で、東京・大阪の日用雑貨を九州へ輸送する共同物流にモーダルシフトを組み合わせた実証実験を、2月2日~8日に実施しました。
農林水産省の「商品コード標準化・ソースマーキング技術による農水産物・食品流通の高度化」で開発した「スマートフードチェーンプラットフォーム(ukabis)」とSIPスマート物流サービスの「リテール物流・商流基盤」をシステム連携します。具体的には、宮崎県農産物の出荷情報を、ukabisからリテール物流・商流基盤に送り、リテール物流・商流基盤の往復輸送マッチング機能を活用して、ukabis上の農産物の出荷情報とリテール物流・商流基盤上の日用雑貨の物流情報をマッチングさせます。
実証実験には、荷主では宮崎経済連、小林製薬、ユニリーバ・ジャパン・カスタマーマーケティングが、卸売業者としてPALTACが、物流事業者として宮崎配送、宮崎カーフェリー、八代丸善運輸が参加しました。
日用雑貨の本州から九州への物流は、福岡県を経由する1本の経路に依存しており、災害時のリスクや効率の悪化が顕著でした。実証実験では、神戸港と宮崎港の間をフェリーで輸送し、中継拠点を宮崎県えびの市に設けて、鹿児島県や宮崎県内の主要エリアへ配送する体制を構築します。