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掲載日:24.12.04

NEC/出荷時の荷積みと配車を最適化するシステムを豊田自動織機向けに構築

 NECは、豊田自動織機向けに、量子コンピューティング技術を活用したフォークリフト出荷時の荷積みと配送先の組み合わせ(配車)を最適化するシステムを構築、10月から同社の高浜工場で本格稼働を開始しました。
 高浜工場では、国内向けに年間約4万台のフォークリフトを生産、全国へ出荷しています。フォークリフトは顧客がオーダーする車両の仕様が多岐にわたり、重量や形状が一台一台異なるため、複数台の輸送トラックへの荷積みと配車を同時に最適化しようとすると、組合せ数が約一兆通りで膨大となり、従来技術では自動化が困難で、出荷計画業務は担当者の負担となっていました。こうした複雑な計画立案を精度高く実施するには、実践での経験が必要なため、担当者の人材育成も課題でした。
 そこでNECは、豊田自動織機と同社の情報システムの開発・運用を行う豊田自動織機ITソリューションズと共同で、量子コンピューティング技術を活用した「荷積み」と「配車」を最適化するシステムを構築しました。トラックの最大積載重量、荷台サイズ、配送先など約100項目にわたる制約条件を加味した組合せ最適化問題を解くアプリケーションを開発しました。
 同システムを高浜工場での出荷計画業務に用いたところ、熟練者の約6分の1以下の時間で計画を立案でき、同時に積載率向上を実現しました。また、輸送費の低減、CO2削減にも寄与します。


量子コンピューティング技術を活用して荷積みされたフォークリフト