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掲載日:24.11.06
NX総研/24年度貨物輸送量、国内は1%減~上方修正も3年連続のマイナスは避けられず
NX総合研究所は、「2024年度の経済と貨物輸送見通し(改訂)」を10月に発表しました。24年度通年の国内貨物総輸送量を前年度比2.0%減から1.0%減へと上方修正しました。
国内貨物総輸送量は、4~6月期に国内民需が堅調に推移したことを背景に、24年上期を2.1%減から0.5%減へと上方修正しましたが、下期は小幅な修正にとどまり1.5%減と見込みます。その結果、通年では1.0%減と3年連続のマイナスは避けられないとしました。
消費関連貨物は、上期は前年同期の反動に加え、夏場の猛暑効果があって2%台半ばの伸びを示すものの、下期は小幅ながら水面下に沈みます。生産関連貨物は、鉱工業生産の低調や設備投資の減速などを受け、下期の見通しを0.2%増から0.9%減へと下方修正しました。建設関連貨物は、大規模土木工事の執行が期待できず住宅投資も減少が予想され、前回見通しから上方修正したものの通年で2.1%減と見込まれ、総輸送量を大きく下押しします。
輸送機関別輸送量の見通しは、営業用トラックが消費・生産関連の増加が見込まれ、通年で1.1%減から0.0%増へとプラスに転じます。国内航空は宅配便の航空利用が増加したことを受け1.0%減から5.0%増へと大幅上方修正しました。
国際貨物輸送量は、外貿コンテナの輸出がアジア向けで低調で、通年の見通しを2.7%増から1.8%増へと下方修正しましたが、それ以外は外貿コンテナの輸入(1.6%増)、国際航空貨物の輸出(5.3%増)、輸入(4.4%増)ともに上方修正しました。ただし、貨物量はいずれもコロナ前の水準には届かないとしました。