物流情報ポータルサイト

24.10.02 日本通運と名鉄/「名鉄NX運輸」に~25年1月に名鉄運輸が商号変更 24.10.02 三菱商事都市開発/川崎市東扇島で初の冷凍自動倉庫開発に着手 24.10.02 いすゞ/自動運転で米国のソフト企業と提携

最新業界動向:
掲載日:24.10.02

JPIC/第1回「CLO協議会」を開催~社内外にCLOの役割を伝えることが重要

 フィジカルインターネットセンター(JPIC)は、第1回CLO(物流統括管理者)協議会を9月2日に開催し、サプライチェーンの役割やCLOが取り組むべきことなどについてパネルディスカッションを行いました(写真)。CLOの設置によって、物流改革にとどまらず企業価値の向上につなげていくことの重要性が示されました。JPICは、CLOに求められる3つの役割として、社会課題を解決する、災害時の社会貢献を行う、カーボンニュートラルなど持続可能性に貢献することを挙げています。
 森隆行理事長は、「サプライチェーン全体を統括」する「経営視点」で社内外を俯瞰して「全体最適」を図ることを強調しました。
 パネルディスカッションでは、YKKAP(本年4月にCLOを設置)の岩崎稔執行役員CLOが「きっかけはトラックGメン」、日清食品(2019年にSC本部を設置)の深井雅裕常務取締役SC本部長は「(物流事業者に)バンザイされたため」、ダイキン工業の生地幹物流本部長は「SCMとは在庫削減だったが、エアコンはコロナで在庫積み上げとなり、オペレーションが回らなくなった」と打ち明けました。
 サプライチェーンの課題について、岩崎氏は「発荷主でも着荷主でもあり、そのギャップから商慣行の見直しが課題。考え方の違う販売部門の理解を求める責任がある」と言及しました。深井氏は、サプライチェーンの役割について、社内各部門を横串にすること、ステークホルダーと有機的につながることと述べ、「同じ数字をみて意識を変える」財務的視点の重要性を示しました。
 CLOが取り組むべきこととして岩崎氏は「ガバナンスを守るため、契約書のあり方など社内の物流ガイドラインをつくるなど標準化を拠りどころにすること」と述べました。
 森理事長は「CLOの役割を明確にして伝えること。それにより会社のムリ・ムダを省き、本当の改革・効率化が可能になる」との考えを示しました。