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物流現場訪問:
掲載日:24.06.05

DMソリューションズ/日野フルフィルメントセンター~
立体型自動高速仕分けロボットによる生産性向上でECビジネス拡大目指す

 ディーエムソリューションズ(本社=東京)は、郵送物の発送代行を通じたダイレクトメールマーケティング事業を主軸に、検索エンジン最適化に関するコンサルティング、コンテンツマーケティングのインターネット事業を展開しています。特に、EC事業者向けのフルフィルメントサービスの拡大を進めていることに着目して、同社が保有するフルフィルメントセンターを訪問しました。

■EC事業の物流業務を代行するサービス「ウルロジ」
 ネット通販市場の拡大を背景に、宅配便での配送を行う小口貨物の取り扱いが増加しています。同社は、ECビジネスに特化して商品の保管、受注管理からピッキング、梱包、発送までの一連のプロセスを一手に請け負うフルフィルメントサービスを拡大しており、EC事業者向けの物流代行サービス「ウルロジ」の強化を図っています。「EC事業者のバックオフィス業務、特に時間と労力を要する物流プロセスの最適化支援を目指す」と山本正博執行役員は背景を語ります。
 同社の主力事業であるダイレクトメール発送代行サービスでは、ヤマト運輸や日本郵便などの大手配送会社との年間約2億通超の取引量を活かし、1件の出荷を個建て単位で300円からのリーズナブルな価格で提供し、他社との差別化を図りました。EC事業の親和性が高い2種類のWMSを使い分けることにより、システム不具合から生じる出荷ができなくなる事態を回避します。導入社数は150社、出荷は月間約15万個を数えるまでに急拡大を遂げました。
 フルフィルメントサービスでは、東京・八王子市に「第4八王子フルフィルメントセンター」「第5八王子フルフィルメントセンター」の2拠点、東京・日野市に「日野フルフィルメントセンター」の拠点を持ちます。年々増加する取引先と物流増加に対応するキーアイテムが、三菱商事の子会社Gaussy(ガウシー)が提供する立体型自動高速仕分けロボット「Omni Sorter」(オムニソーター)です。

■作業平準化により、繁忙期でも同じ人員配置
 日野フルフィルメントセンターでは、WMSの指示に従い、トータルピッキングで摘み取りした商品を順不同でオムニソーターに流し込みます。商品投入口に設置しているバーコードリーダーで自動スキャン後、出荷先別の仕分けを行い、出荷箱に自動で払い出されます。ガウシーによるとオムニソーターの生産性は2倍に向上したとしています。取材時には2人の作業スタッフが担当しており、オムニソーターの導入前より作業時間が半減されました。また、仕分け後は、ノー検品で梱包作業に移行します。「オムニソーターは誤出荷がない」(山本執行役員)と、オムニソーターに対して高い信頼を寄せて、自動化による導入効果を高く評価します。
 ディーエムソリューションズは、オムニソーターを第5八王子フルフィルメントセンターで1機、日野フルフィルメントセンターで2機導入しています。「ECはセールなどの売上波動がある。繁忙期の波動にはオムニソーターを活用することで、通常時と変わらない人員配置の作業平準化が実現できる 」と山本執行役員は語ります。
 同社は6月に東京・国立市にウルロジ専用拠点を新設します。6階建て、延床面積約8509㎡の新拠点には、4機目のオムニソーターを導入する計画です。「物流以外、集客・マーケティングやECサイト構築など、EC支援はワンストップサービスで引き受けて、EC事業者さんを支援していきたい」と山本執行役員は展望しました。


日野フルフィルメントセンターが
入居する物流施設

右から山本執行役員、荒川センター長、
角田課長、河手センター長


導入された
オムニソーター

トータルピックされた商品を
オムニソーターに流し込む


オムニソーターで
高速自動仕分けが実現

商品保管エリア